機械撤去の事例紹介
今回は古い建具屋さんの機械撤去の事例となります。
建具屋さんのご家族からの依頼により、私の知人経由でご依頼を頂きました。
下見に伺うと、建物はおよそ40坪ほどの大きさでしたが、細長い造りで、側面に2間ほどの出入り口があり、床は土間コン造りとなります。
ただし古い造りのため、出入り口の高さは1.8m弱となり、フォークリフトが入場できる大きさではありません。
ご依頼の機械は全部で小さいタイプが7台と大きなタイプが3台で、配置的には出入り口側に小さな機械と、奥側の壁際に大きな機械があります。
まず初日に小さな機械をハンドリフトを使用し、半日で4tトラック2台に積み込み、運搬と荷下ろしをしました。(この時点では大きな機械を同業他社に転売する可能性があったため、弊社への依頼はまだ受けておりませんでした)
後日、お客様から大きな機械の撤去依頼を正式に頂き、切断道具も用意して朝から向かいます。
小さな機械の撤去時に大きな機械も視ておりましたが、少し日数が経過していた事と、大きな機械の周囲にあったゴミや備品を知人が撤去してくれていたため、下見段階の時と状況が変化しており、取り合ず必要であろう道具を用意します。
ちなみに大きな機械とは高さ3m、横幅3.5m、奥行1m以下3台になります。
弊社のチルローラーではそのまま出入り口を通過できないため、出入り口を通過できない出っ張りを切断、または分解をおこない、ハンドリフト2台を使用して排出します。
まず初めに出入り口に近い機械を撤去するのですが、縦型の図面台の様に枠が付いており、ボルトを外して分解します。
両枠を外すとベースとなる部分の高さ3m、幅0.8m、奥行1mとなり、現場で横倒しにする事で、特に切断をせずに搬出可能なサイズとなります。
そこで屋根の梁にチェーンブロックを固定し、真下まで機械を移動します。
軽く吊り上げた後、出入り口方向へワイヤーで引っ張り、底辺をハンドリフトを挿入してから少しずつチェンブロックを降ろしていき、もう一台のハンドリフトで頭頂部を受けて、2台のハンドリフトで挟みずり出しましたがこの時すでに作業時間は3時間を経過しておりました。
次の機械は高さ200mmの基礎コンクリートに乗った状態で、電源が生きていたため突出していた軸を降下させ、特切断もせず出入り口を通過できる事が可能になり、およそ1時間ほどで排出・積込できました。
この時、2台目の機械を乗せるスペースが確保できていなかったため、最寄りの駐車場に停めてある4tユニックへ乗せ替えに作業者1名が走ります。(時間にしておよそ15分)
最後に一番奥側に位置する機械を出すのですが、機械の造りとしては高さ3m、幅3m、奥行0.8mの枠があり、枠内に高さ70cmほどの横板が上下にスライドする状態で最上部に浮いた形でした。
配置も機械に向かって背面と右側面が壁に接地するほど近くに設置されており、片側だけを持ち上げると、機械が傾き壁に接触するほどでした。
そのため、設置場所付近の屋根の梁にチェーンブロックを固定し、壁から離す方向に引っ張り上げ、下にハンドリフトを挿入し、解体予定場所まで移動しますが、この時に判明したのは、右側面から壁の隙間のおよそ3cm間に弛みなくケーブルが伸びていました。
内壁はコンパネを貼っただけでしたが、ケーブルの高さに通す穴が開いており、どうやって設置したのか機械から直接壁にケーブルを通しており、やむなくレシプロソーでケーブルを切断しましたが、壁側のケーブルはそのままコンパネの中に落ちてしまい、その後の対処ができませんでした。
ちなみにこの機械の造りは横板を上下させるための太めのシャフトが左右2本に入っており、電動工具での切断は無理でしたので、アセチレンで切断するしか方法がありません。
よって火事の心配の少ない開けた切断予定場所まで移動する前に、ブロアにて木の切りカス(おが粉)や長年蓄積された埃を吹き飛ばして機械を掃除し、ついでに切断予定場所やその周囲の切りカスも吹き飛ばしました。
切断する場所の広さは10畳もなく、高さ1.4mで切断すれば火花が飛び散り、見えない所に潜む埃に引火して、火事になる恐れもあります。
よって、できる限り飛散を最小限に抑えるため、外板はレシプロソーで切断し、シャフトを切断すると横板が落ちるため上の枠に番線で固定し、さらにチェーンブロックで上部を吊って固定し、シャフトをアセチレンにて切断します。
アセチレンで切断する際も、極力圧力を弱め、切断した火花は外板の内側に向いて飛散する様にしたため、建物内に飛散した火花は少量で済みました。
シャフトを切断した事で、上下に分断され、上部をチェーンブロックで吊り上げた後、ハンドロープにて上部を安定させ、下部をハンドリフトで排出します。
ちなみに排出した機械はユニックパルで積み込みを行うため、積み込みをおこなう作業者は1名で可能なため、私は次の作業へと取り掛かります。
最後の上部ブロックをチェーンブロックで降ろしながら、ハンドリフト2台にプラスチックのパレットで準備して、挟み込む形で準備します。
作業者1名が上部を横倒しになる様に引っ張りながら、もう一名が降下させてパレットに安定させます。
あとは2名で排出して、1名が積み込み、もう一名が片付け作業に入ります。
この時すでにユニックパルが満載だったため、付近に停めてある4tユニッククレーンと乗り換え、空きスペースに道具とハンドリフト2台を積み込み帰社しました。
帰社した時点での作業時間はおよそ7時間だったのですが、機械の総重量が約3tだったので、2人の作業人件費を差し引きし、お支払いはおよそ8,000円でした。
先の小さな機械と合わせて合計の買い取り金額は5万円ほどでしたが、機械屋さんに依頼した場合や、重量屋さんに排出依頼をおこないスクラップ屋へ依頼した場合に比べ、高く買い取りできたと自負しております。



