塗料・インクの処分
廃棄物処分のご依頼を頂く中で、「ついでにペンキも良い?」と多々依頼がございます。
ほとんどの場合、必要な時に、用途に応じてペンキなどを購入するため、多種多様なペンキやインクといった塗料が保管されております。
補足ですが弊社は中間処理施設ではなく、収集運搬業者となりますので、基本的には依頼される”排出事業者”が処分先を選定し、指示された業者へと運搬する事が業務になります。
とはいえ、常に依頼している処分先があるのであれば、弊社へ委託する事も無いため、ほとんどのケースでは弊社の取引先の中間処理施設の中から、お客様に一番メリット(安価もしくは手間が掛からない)のある業者をご提示させて頂いております。
さて本題ですが、多種多様な塗料のご依頼についてですが、中間処理施設は行政に登録した種類の廃棄物で、登録した状態の物(液状、固形等)しか取り扱いができません。
塗料の場合、用途に応じて水性、粉体、エポキシ、ウレタン、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂と多く、さらに濃度によって処分先も許可の範囲での処理となるため、その性質によって処分できなくなる様です。
つまり、「この塗料も処分してね」と安易に依頼を受けますが、塗料の缶のラベルを一つずつ確認し、搬入先の確認を取ってからでないと、運搬する事はできなくなり、場合によっては数社を経由して処分となった過去のケースもございます。
また、シンナーの様に揮発性の高い種類は特別管理型産業廃棄物となるため、通常の収集運搬業者では業務の範囲外となってしまいます。
時々あるケースでは、一斗缶へ使用済みの溶剤を混入され、処分先で返品されることもございました。
1本や2本であれば、積み込み作業者が開封して確認する事は可能ですが、数量があると作業時間が遅れ、結果として請求額が上がるため、確認作業がおろそかになる事もあります。
返品されると処分会社へ引き取りに車を走らせ、排出事業所に無償で返品なんてこともあったため、現在では内容証明や成分分析表等の添付が必須となります。
処分会社によっては成分分析表を添付しないと荷受けしないため、常にご用意をお願いしております。
現在では多種多様な塗料を在庫にお悩みの場合、火の気の無い環境で蓋を開けて放置し、塗料が固まれば廃プラスチック類となるため、お取引先には凝固するまで放置をお勧めしております。
ちなみに処分金額も固まった廃プラスチック類の方が安価となりますので、ぜひ放置プレイでお願い致します。