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看板撤去

看板撤去

2024-10-04

事業をおこなう会社や、過去に事業をおこなっていた土地の多くには、敷地内に看板が設置されております。

 

設置してから長い年月が経っている、風の強い日に揺れている、犬の散歩の通り道になっている、など特にこれまで気にして来なかったが、柱の劣化に何かの拍子で気づく方がおられます。

 

近年設置された場合、柱の周りを土や空気に触れにくくし、酸化防止措置(錆びにくくする)をおこなう業者が多いのですが、一昔前の業者ですと、鉄パイプや角パイプを錆止めし、そのまま建てる工法が多かったかと見受けられます。

 

弊社では根巻(ねまき)と呼んでおりますが、土中にコンクリートを流し込み、転倒防止をされる工法が多く、古い工法ですと地上の鉄パイプ等は中に水が溜まっていたり、土間との境目が湿気も多く錆びている柱を多く見ました。

 

基礎コンクリートを地面まで出していても、やはり湿気の溜まる造りですと境目で錆が浮いているケースも見ました。

看板は通りから目立つ様に設置するため、通りに面した場所へ建てると、犬の散歩でマーキングをされ、腐食も一段と進行が早くなります。

 

ちなみに我が家の立地はTVアンテナ(本宮山)側にマンションが建っており、地上波の時からの名残で共同アンテナが設置されておりました。

 

共同アンテナは複数の家屋へテレビの同軸ケーブルが配線されており、亜鉛メッキされた鉄パイプの上部で四方へと配線が張り巡らされておりました。

 

台風は逸れたが巻き返しの風というタイミングで、リビングから外へ目を向けると、共同アンテナがすごい勢いで揺れているのを目撃し、尋常じゃない揺れに直ぐ根元が錆びていると分かるほどでした。

 

我が家は共同アンテナで、四方へと張り巡らされた配線のおかげで倒れる事はありませんでしたが、その数年後に同じ共同アンテナの配線からご近所の敷地内に柱が我が家同様に建っていたお宅では、2方向しか配線が出ていなかったばっかりに、鉄パイプの根本が腐ったため、倒れてしまいました。

 

倒れた時間帯は日中でしたが、倒れた方向はそのお宅の駐車場と庭先内から、共有道路までを塞いだ形でした。

幸い怪我人も無く、物置をかすめたため、一部修理は必要だったものの、直ぐに弊社で撤去をおこない、アンテナ線の応急処置も電気工事会社へ依頼し1時間後には終えました。

 

今回のケースの様に、怪我人も無く被害も最小限に収まれば良いのですが、通行人等が怪我をした場合、全ては敷地の使用者または所有者に責任が問われると思います。

 

また、看板に関しては、夜間照明付きで、上空を引き込み線があったとて、錆びていれば何かの拍子に倒れる事は必至です。

 

今一度、ご自身の住まいや会社等に設置されている看板や鉄パイプの電柱等を、目視にて根本を確認される事をお勧めします。

 

 

ここで先日頂いた看板撤去依頼をご紹介させて頂きます。

 

道路沿いに設置された看板の撤去作業でしたが、塀の高さが2300mm、看板の高さは4000mm超え、道路沿いに電線があったので、クレーンで吊り上げつつ根本を切断し、一気に撤去する事はできませんでした。

 

その現場は建物と塀との隙間が800mmほどしか無く、塀も木製で腐りかけており、体重をかけると倒れないか心配だったので、脚立を敷地内へ設置し、切断工事へと取り掛かりました。

 

幸いクレーン車は塀の外へ横付けできる環境でしたので、看板の上部へとワイヤーを掛け、家屋方向へと倒れる事の無い様に安全対策をおこない、地上2500mmの所で角パイプをまず三面ほど切断しました。

 

看板は電線に掛からない高さだったので、そのままトラックのボディへと倒し、木製の塀にも当てることなく横倒しにし、積み込みながら残りの角パイプの1面を切断する事ができました。

 

この場合、根元が腐っていたので、建物方向へと柱が倒れない様にロープで引っ張り、誘導員を含めた作業者2名で作業をおこないました。

 

最後に地面で切断した角パイプをトラックへ積み込み、撤収をおこないました。

 

ちなみに設置されていた地面は雑草が生え、木製の塀や木造の民家だったので、火事の心配もあったため、レシプロソー(電気のこぎり)にて切断しましたが、サンダー(回転砥石)で切断した場合、空気が乾燥していると火事になる恐れもございますのでご注意ください。