相場下落と需要と供給のバランス
現在、金属くずの相場下落が続いております。
しかも不景気による金属需要も少ない中、加工量も少ないため発生量も少ない状況です。
現状、中国とアメリカの影響も大きく、単価も下落し続けるという悪循環に陥っているとも耳にします。
過去には弊社でも不純物の付着するような機械くずをはじめ解体くずは、分解をして不純物を除去してから販売しておりましたが、中国バブルの時には輸出が可能で、不純物が付いた状態でも高価買取が可能でした。
現在では中国への輸出も不純物の付着した物は制限され、いわゆるゴミの目立つものは輸出不可となっております。
家庭でイメージしやすい物では、蛍光灯、コンロ、トースター、ボイラーといった鉄・銅・真鍮・少量のプラスチックが混在する荷物を弊社では「シュレッダー」と呼び、現在10円/kgを逆有償となっております。
また、企業でも同様に不純物の付着している荷物は同様の扱いとなります。
他にも小型家電と呼ばれる、ケースがプラスチックの電気製品は、廃棄物の割合が多いため40円/kgの逆有償となっており、皆様のご理解とご協力をいただく現状です。
雑品と呼ばれる荷物は、非鉄金属の割合が多く、分別してあれば価値の高い荷物が混在・付着している物ですが、価値はほぼ無い状況です。
その他買取可能な金属くずも多いのですが、荷物の状況を確認しなければ単価をお知らせすることができない状態です。
金属加工工場で排出されるダライと呼ばれる削りカスも、非鉄は不純物の混入を検査する機器の技術の向上により、スピードガンのような計測器をあてるだけで判明し、山行き(不純物の混入有)と判断されるケースが多くなっており、購入単価は大幅に下落します。
お客様の加工量も少なく、リーマンショック同様に加工量が30%まで落ち込む仕事量の工場もあります。
通常、材料が不足している場合では、スクラップの単価は高騰しますが、需要も少ないため下落するという、しばらくは良い判断材料は見込めない状況が続きそうです。